目次
はじめに
以前、思いつきでポートフォリオ公開の記事を公開してみた所、想定していたよりも多くのアクセスがあったので、
必ずしも普段からバリバリ投資にコミットしているコアな投資家に限らず、ライトな層の方にとっても、
割と何だかんだで人のポートフォリオって気になるものなんだなあ、と思いました。
一方、ここ最近で投資方針に変化が生じた事もあり、一部商品を売買し、ポートフォリオもやや変化しました。
そこで今回も、ポートフォリオ公開と投資方針について、改めて触れていきます。
完全に僕の自己満足なので、自分の投資スタンスを他者に推奨する事は致しません。
くれぐれも真似をしたりしないようにご留意下さい!
(※本記事では保有銘柄ごとの割合を公開し、運用金額は非公開とさせて頂きます)
(※本記事では特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資は自己責任で!)
アセット・アロケーションまとめ

前回の記事では、株式100%でフルインベストメント(資金全額投入)の方針である、と書きました。
これは“余裕資金を全額投入する”という意味でもちろん嘘ではないのですが、
厳密に言うと、生活資金は銀行口座にある程度保っておく必要があり、“全資産を”「全額投入」するという意味ではないため、
(現金を含む)全資産のアセット・アロケーションとしては、この言い方(定義)だと正確さに欠けるな、と感じました。
そのため、”全資産”のうち「95%」を”投入資金”(リスクマネー)、「5%」は”生活資金”とする、という前提を明確化した上で、
“投入資金”は100%株式購入にあてる、というルールで再定義しました。
まぁ、ぶっちゃけて言えば実際の資金配分に大きな変化はないのですが、自分に対してルールをなるべく綿密に決めておく事は重要だ、という考えです。
ポートフォリオまとめ
資産全体

まずは、資産全体の割合について。
全体の5%は生活資金とし、残りの95%の株式資産は全て米国株(ETFと個別株で半々)です。
過去に保有していた、日本株(インデックス投信)と国内ETFは全て売却しました。
前記事の地点では、全株式資産のうち約1割を(米国以外の)海外株と日本株に振り分けていたので、
(今までごく少ない割合であったとはいえ)世界分散投資は完全にゼロにし、米国株一極集中投資へと方針が変わりました。(※理由は後述します)
米国株ETF

米国株ETFの構成銘柄、割合にも少し変化がありました。
大まかな方針としては、インデックス、高配当、セクター戦略をバランス良く組み合わせるという方向性は変わっていません。
その中で、インデックス部門は信託報酬の面と、どうせなら(米国株の)銘柄数を最大化したいという観点で、SPYを売却、VTIに切り替えました。
また、セクターETF「VDE」の保有割合も他の2セクターETFと同じ比率まで引き上げ、買い増ししました。
前記事では「VDEにはディフェンシブ性にやや難があるため保有割合を少なくする」と書きましたが、
これも今振り返れば、やや舌足らずな表現だったな、と感じています。
確かに近年は原油価格の低迷により、石油株全体が軟調ですが、
それでも今後30年超の長期的観点で見れば、灯油やガソリンが”全世界の”人々の生活から完全に無くなる事はないでしょうし、
むしろ「仕込み時」としては悪くないタイミングである、という判断によるものです。
米国個別株


米国個別株の構成銘柄は、2銘柄のみ、入れ替えを行いました。
ちなみに、業種セクターごとの比率は変えていません。
(生活必需品)KHC→KMB
(資本財)GE→MMM
です。連続増配年数など、複数のファクターで銘柄選定の優先順位を見直した結果です(詳しくは割愛します)。
20銘柄にほぼ均等に分散するルールは保っており、以下、ティッカーで表記します。
【生活必需品】PG、KO、PEP、CL、KMB、WMT、CVS
【ヘルスケア】JNJ、PFE、MRK、ABT、BMY
【エネルギー】XOM、CVX
【電気通信】VZ、T
【情報技術】MSFT、IBM
【一般消費財】MCD
【資本財】MMM
米国株一極集中にした理由
前回の記事では、僕は日本株に対して「良好なリターンは期待していないが、日本企業も応援したい気持ちで一定割合を保有する」という投資方針を表明しました。
近年では日本企業の株主還元も向上してきている、というポジティブなニュースもあり、それも踏まえた上での判断でした。
しかし一方で、米国株の総還元性向と比較すると、あまりにも劣っている事実は否めず、今後の向上でも追いつける見込みは非常に薄いです。
また、日本株は個別株では「単元株制度」が邪魔をして細かい分散がしづらく、またインデックス投資では「株主優待制度」が期待リターンを毀損(※)してしまいます。(※株主優待分をまるまる損しているという事です)
さらに、中途半端な応援意識で日本株を買い支える事は、投資家の日本企業に対する一種の”甘やかし”となり、むしろ株主還元向上への動機付けを阻害してしまうのでは、という考えが浮かびました。
しかもよく考えたら、「日本を応援したい」なら別にわざわざ日本株を買わなくても、米国株で効率的に資産を増やして日本のサービスにお金を落としたっていいよな、と思い直しました。
そのため、(今までも株式資産のほとんど(約90%)は米国株でしたが、)今後は100%米国株一極集中に切り替えることにしました。
今後もし、「単元株制度」と「株主優待制度」が完全に撤廃され、また日本株の総還元性向も米国株に見劣りしない水準に達した場合は、日本株の購入可能性もゼロではないです。
・・・恐らく、当分はあり得ない事なのでしょうが。
【おまけ】今後の買い増し方針について
2017年は、皆さんもご存知の通り、トランプ大統領と北朝鮮をめぐる地政学的リスクの上昇、
また今年はリセッション(景気後退)に入るのかどうか、が投資家間で話題となっています。
しかし、僕個人の買い増し方針としては、特に変わりはありません。
現状、事業収益により、全資産の5%(現金比率)を超えた部分は都度、細かく買い増しています。
評価額が下がっていても上がっていても関係なく、淡々と買い増しです。
最初から30年スパンの長期投資を視野に入れているので、目先の株価の変化に一喜一憂せず、
こうして機械的に買い増していく方針を保っているのは精神衛生的にも良いな、と実感しています。
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年度別に、著者のポートフォリオと投資方針を公開しています。詳細は上記事にて。