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【ダウ銘柄】3種の割安度指標で米国株を一気に比較・考察

はじめに

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「EV/EBITDA倍率」は、「その企業を買うのに何期分のキャッシュが必要か」という、割安度(バリエーション)を表すものです。(※詳しくは上記事参照)

主な特徴としては、「設備投資」の大きさによって値が左右され、業種によって適正倍率が異なる点。そのため、同業他社間での比較に特に有用な指標です。

そして、EV/EBITDA倍率は、相場の勢い(モメンタム)に左右されない有用なバリュエーション指標として、特に機関投資家に好んで使われます

ただし、企業が設備投資を意図的に水増しする事で、この値を操作出来てしまうという問題点も指摘されていました。

一方、「PER」「株価をEPS(一株あたりの利益)で割ったもの」として、

また、「PBR」「株価をBPS(一株あたりの株主資本)で割ったもの」として、

それぞれ割安度を示す指標として一般的に知られていますね。

これら3つの指標、どれにも長所と短所があるため、指標そのものの優劣に関しては一概には言えません。

しかしふと、3つの指標それぞれで米国株をランキング形式で並べてみたら順位がどのように変化するのか(またはしないのか)?という疑問が浮かびました。

そこで今回は、主要米国株のうちNYダウ30銘柄を、3つの指標で一気に(割安順に)ランキング比較して考察を加えてみます。

(※なお、NYダウ銘柄には成熟企業の比率が多いため、本記事ではPERとPBRは実績ベースの数値を採用します。)

 

【NYダウ30銘柄】EV/EBITDA倍率ランキング

(※データは2017年11月14日に集計。出典は楽天証券株式会社。)

【第1位】TRV(トラベラーズ・カンパニーズ) – 4.71

【第2位】VZ(ベライゾン) – 6.65

【第3位】MRK(メルク) – 7.21

【第4位】CSCO(シスコ・システムズ) – 8.73

【第5位】WMT(ウォルマート) – 9.59

【第6位】IBM(アイビーエム) – 9.95

【第7位】INTC(インテル) – 10.09

【第8位】UTX(ユナイテッド・テクノロジーズ) – 11.12

【第9位】DIS(ウォルトディズニー) – 11.23

【第10位】PFE(ファイザー) – 11.60

【第11位】AAPL(アップル) – 13.26

【第12位】HD(ホームデポ) – 13.87

【第13位】PG(プロクター&ギャンブル) – 13.91

【第14位】GE(ゼネラル・エレクトリック) – 14.39

【第15位】UNH(ユナイテッドヘルス) – 14.76

【第16位】JNJ(ジョンソンアンドジョンソン) – 15.45

【第17位】NKE(ナイキ) – 16.43

【第18位】MMM(スリーエム) – 16.50

【第19位】CVX(シェブロン) – 17.12

【第20位】MCD(マクドナルド) – 17.19

【第21位】CAT(キャタピラー) – 18.76

【第22位】MSFT(マイクロソフト) – 18.91

【第23位】KO(コカコーラ) – 19.73

【第24位】BA(ボーイング) – 20.97

【第25位】JPM(JPモルガンチェース) – 21.52

【第26位】AXP(アメリカン・エキスプレス) – 23.25

【第27位】GS(ゴールドマン・サックス)  – 36.51

【第28位】XOM(エクソンモービル) – 44.16

【※集計不可】DWDP(ダウ・デュポン) – ×

【※集計不可】V(ビザ) – ×

 

【NYダウ30銘柄】実績PERランキング

【第1位】IBM(アイビーエム) – 11.93

【第2位】TRV(トラベラーズ・カンパニーズ) – 12.84

【第3位】VZ(ベライゾン) – 13.91

【第4位】GS(ゴールドマン・サックス)  – 14.49

【第5位】JPM(JPモルガンチェース) – 15.59

【第6位】AXP(アメリカン・エキスプレス) – 16.58

【第7位】XOM(エクソンモービル) – 16.98

【第8位】CSCO(シスコ・システムズ) – 17.70

【第9位】DIS(ウォルトディズニー) – 18.29

【第10位】AAPL(アップル) – 18.77

【第11位】GE(ゼネラル・エレクトリック) – 18.83

【第12位】UTX(ユナイテッド・テクノロジーズ) – 18.91

【第13位】WMT(ウォルマート) – 20.48

【第14位】INTC(インテル) – 20.98

【第15位】NKE(ナイキ) – 21.86

【第16位】JNJ(ジョンソンアンドジョンソン) – 23.13

【第17位】PG(プロクター&ギャンブル) – 23.45

【第18位】HD(ホームデポ) – 25.54

【第19位】MMM(スリーエム) – 27.33

【第20位】UNH(ユナイテッドヘルス) – 28.85

【第21位】PFE(ファイザー) – 29.87

【第22位】MCD(マクドナルド) – 30.51

【第23位】MSFT(マイクロソフト) – 30.66

【第24位】KO(コカコーラ) – 30.90

【第25位】BA(ボーイング) – 34.09

【第26位】MRK(メルク) – 38.88

【※集計不可】V(ビザ) – ×

【※集計不可】CVX(シェブロン) – ×

【※集計不可】CAT(キャタピラー) – ×

【※集計不可】DWDP(ダウ・デュポン) – ×

 

【NYダウ30銘柄】実績PBRランキング

(※PBRがマイナスの銘柄赤字表記。原因は「純資産がマイナス」であり、つまり「帳簿上で債務超過」の状態であるため。)

【第1位】MCD(マクドナルド) – -62.21

【第2位】GS(ゴールドマン・サックス)  – 1.09

【第3位】JPM(JPモルガンチェース) – 1.37

【第4位】CVX(シェブロン) – 1.52

【第5位】TRV(トラベラーズ・カンパニーズ) – 1.61

【第6位】XOM(エクソンモービル) – 2.05

【第7位】GE(ゼネラル・エレクトリック) – 2.19

【第8位】CSCO(シスコ・システムズ) – 2.56

【第9位】INTC(インテル) – 3.27

【第10位】UTX(ユナイテッド・テクノロジーズ) – 3.43

【第11位】WMT(ウォルマート) – 3.56

【第12位】PFE(ファイザー) – 3.60

【第13位】MRK(メルク) – 3.78

【第14位】DIS(ウォルトディズニー) – 3.80

【第15位】PG(プロクター&ギャンブル) – 4.12

【第16位】AXP(アメリカン・エキスプレス) – 4.14

【第17位】UNH(ユナイテッドヘルス) – 5.29

【第18位】JNJ(ジョンソンアンドジョンソン) – 5.37

【第19位】CAT(キャタピラー) – 6.10

【第20位】AAPL(アップル) – 6.65

【第21位】MSFT(マイクロソフト) – 7.38

【第22位】NKE(ナイキ) – 7.40

【第23位】IBM(アイビーエム) – 7.69

【第24位】V(ビザ) -7.73

【第25位】VZ(ベライゾン) – 8.10

【第26位】KO(コカコーラ) – 8.69

【第27位】MMM(スリーエム) – 13.22

【第28位】HD(ホームデポ) – 45.91

【第29位】BA(ボーイング) – 198.23

【※集計不可】DWDP(ダウ・デュポン) – ×

 

【考察1】3指標の全てにおいて割安な銘柄

さて、ランキング形式で並べてみましたが、指標によってかなり順位にバラツキが生じましたね。

3種とも割安度を示す指標である事を考えると、意外であると同時に、とても興味深いです。

まずは、各指標のTOP5に着目してみます。

3種の指標全てにおいてTOP5にランクインしたのはただ一種、アメリカ最大の保険会社であるTRV(トラベラーズ・カンパニーズ)

TRVは現状、NYダウ30銘柄の中で最も「指標をもって割安」といえる銘柄である、と見て間違いはないでしょう。

TRVの保険事業は、4割が個人向け保険(地震保険、住宅保険、自動車保険など)で、6割は法人向けの保険(賠償責任保険、労災保険など)です。

米国初の自動車保険会社でもあり、近年の業績も安定しています。

割安に放置されている明確な理由は不明ですが、買いのタイミングとしては悪くない(※)ようにも見えます。

(もちろん、だからといって無条件に買いを推奨する訳ではありませんし、著者も個別株でTRVを買う予定はないのですが。)

 

【考察2】3指標の全てにおいて割高な銘柄

次に、各指標のワースト5に着目。

3種の指標全てにおいてワースト5にランクインしたのは、こちらもただ一種、世界最大の航空&宇宙機器会社であるBA(ボーイング)。

BAは現状、NYダウ30銘柄の中で最も「指標をもって割高」といえる銘柄である、と見て間違いはないでしょう。

特にPBRにおいては200近い異常値となっています。

しかしこれには理由があり、BA莫大な自社株買いを行っており、純資産が薄くなってしまっているためです。

自己資本比率の低さ懸念材料であるものの、配当性向も高く、株主還元には総じて積極的な企業です。

指標が割高だから、という理由だけで過度な敬遠はせずに、引き続き見守って行きたい銘柄ですね。

 

【考察3】3指標で極端に順位が変わった銘柄

そして最後に、3指標で極端が変わった銘柄についてです。

金融株GS(ゴールドマン・サックス) JPM(JPモルガンチェース)は、PER・PBRともに5位以内にランクインしていますが、

EV/EBITDA倍率ではJPMが25位GSが27位ほぼワーストです。

これは一体、何故なのでしょうか?

先ほど述べた通り、業種によって適正倍率が異なる事を踏まえると、金融業は相対的にEV/EBITDA倍率が高くなる業種である事が伺えます。

そこから考えを広げると、「設備投資」「キャッシュ」によって分母(EBITDA)も左右されるので、

金融業は(他業種に比べて)より多くの設備投資が必要となる割に、生み出せるキャッシュは相対的に少ないのだろうか?という仮説(※)まず1つ、浮かびました。

次いで、FRBの利上げ期待から金融業の利益モメンタム(勢い)が高まり、PERとPBRがそれによって引き上げられたのか?という仮説(※)2つ目に浮かびました。

(※これに関しては現状、誤った推測である可能性もあり、現地点で断言はしません。引き続き掘り下げていきます。)

※【追記】Hiro氏の見解

hiro氏
hiro氏
岩波さん、お疲れさまです。記事拝見いたしました。

金融機関のEV/EBIDA倍率が高い件、個人的に思うことを申し上げますね。

結論としては、金融機関のEV/EBIDA倍率の算定方法について考慮すべき点が漏れているかもしれないなと思いました。

この指標の分子であるEVは株主価値ではなく、企業価値を指しています

つまり純資産の時価(=株式時価総額)だけでなく、負債の時価も足し合わせる必要があります。

負債の時価簿価を使用して問題ありません。

また、企業の手元現金を差し引きます。

負債も含めて企業を買収する時は、被買収企業の現金は負債の返済に充当できるからです。

企業価値=純資産の時価+負債の時価(簿価)-現金 です。

以上の知識が先ず前提です。

(すでにEV/EBITDAに関する記事があるのでご承知とは思いましたが、念のためです。)

で、金融機関の特徴として負債比率が高いですよね。

特にJPMは預金残高が莫大にあるはずです。GSもそこそこあるはずです。

この莫大な負債も含めてのEVです。

ただ、負債が多いということはその見合いの資産も多いはずです。

一般的にEVを算出する時は、現預金だけではなく現金同等物もEVから控除します。

金融機関の場合は現預金だけでなく現金同等物(有価証券などの短期投資)が多いはずですが、この現金同等物もEVから控除できていますでしょうか?

現金同等物も控除しないとEVが過大に計算されてしまいます。

流動性が高い株式や債券は現預金と同じ扱いにします。

その前提で、再度金融機関のEV/EBITDAを算定するともう少し妥当な数字にならないでしょうか?

以上です。一度ご確認頂ければ幸いです。

岩波慶
岩波慶
なるほど、そういう事だったのですね!

現金同等物がEVから控除されていない状態で算出されてしまっている可能性があるのですね。

この視点は欠けていました、、ご指摘頂きありがとうございます!

記事で使用した倍率は、楽天証券の株式個別ページに表記されているEVの値とEBITDAの値をそのまま電卓で割って算出して出したものだったので、

証券会社のデータも過信はせず、自分でBSもチェックすべきなのかも知れないですね。

諸々ありがとうございます!

 

おまけ~割安度ランキングのトップ5とワースト5~

最後に、割安度ランキングのトップ5、ワースト5を改めて抜き出しておきます。

EV/EBITDA倍率トップ5

【第1位】TRV(トラベラーズ・カンパニーズ) – 4.71

【第2位】VZ(ベライゾン) – 6.65

【第3位】MRK(メルク) – 7.21

【第4位】CSCO(シスコ・システムズ) – 8.73

【第5位】WMT(ウォルマート) – 9.59

実績PERトップ5

【第1位】IBM(アイビーエム) – 11.93

【第2位】TRV(トラベラーズ・カンパニーズ) – 12.84

【第3位】VZ(ベライゾン) – 13.91

【第4位】GS(ゴールドマン・サックス)  – 14.49

【第5位】JPM(JPモルガンチェース) – 15.59

実績PBRトップ5

【第1位】MCD(マクドナルド) – -62.21

【第2位】GS(ゴールドマン・サックス)  – 1.09

【第3位】JPM(JPモルガンチェース) – 1.37

【第4位】CVX(シェブロン) – 1.52

【第5位】TRV(トラベラーズ・カンパニーズ) – 1.61

 

EV/EBITDA倍率ワースト5

【第24位】BA(ボーイング) – 20.97

【第25位】JPM(JPモルガンチェース) – 21.52

【第26位】AXP(アメリカン・エキスプレス) – 23.25

【第27位】GS(ゴールドマン・サックス)  – 36.51

【第28位】XOM(エクソンモービル) – 44.16

実績PERワースト5

【第22位】MCD(マクドナルド) – 30.51

【第23位】MSFT(マイクロソフト) – 30.66

【第24位】KO(コカコーラ) – 30.90

【第25位】BA(ボーイング) – 34.09

【第26位】MRK(メルク) – 38.88

実績PBRワースト5

【第25位】VZ(ベライゾン) – 8.10

【第26位】KO(コカコーラ) – 8.69

【第27位】MMM(スリーエム) – 13.22

【第28位】HD(ホームデポ) – 45.91

【第29位】BA(ボーイング) – 198.23

 

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