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メイシーズの概要
メイシーズ(M)はシンシナティのR.H.メイシー社が経営する、ニューヨークに本部を置く米国最大級の高級百貨店です。
日本の立ち位置で言うと、伊勢丹、高島屋、三越あたりがしっくりくる感じでしょうか。
近年はアマゾンの脅威に押され、2017年に1万人近いリストラと63店舗の閉鎖を行うなど、店舗再編の苦境に立っています。
今回はニューヨークの実店舗に足を運んでみたので、店内の様子をレポートしてみます。
NY実店舗レポ
エンパイア・ステート・ビルから程近く、マンハッタンにおいても目を引く超巨大店舗を構えるメイシーズ(Macy’s)。
屋根付きのエントランス前では、オープン前から立ち並ぶ客も、ちらほら。
オープンと同時に入店すると、アップテンポな音楽が流れ、従業員が総出で拍手のお出迎え(!)
ただ、BGMが(何故か)PSYの「江南スタイル」・・・そこはもうちょい、Despacitoとか新しめの選曲でも良かったのでは?
入り口付近では一時、客の賑わいを感じたものの、
エスカレーターに乗って上層階に上がる頃には・・
人の流れも段々とまばらになり・・・
2階以降は、ちょっと衝撃を覚えるほどガラガラ(!?)。
オープン直後とはいえ、米国最大級の百貨店である、あのメイシーズですよ?
スーツケース販売コーナーでは、様々なデザインの商品が。
全体的に価格帯は高く、500ドル程度から、1000ドルを超える高級モデルもちらほら。
エスカレーターは木造風で趣深く、ちょっとしたアトラクションのようです。
うーん・・・
それにしても・・・
本っ当にガラッガラ。とにかく客が全然いません。
入り口で一瞬だけ感じた賑わいも、その後は全く遭遇せず、NY市内では珍しく「物寂しさ」すら感じました。
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感想まとめ
アマゾンの進出で、店舗再編の苦境に立つメイシーズ。
その認識を持ってはいましたが、それにしてもNY中心地でこれほど空いている店舗には初めて遭遇しました。
とにかく人がいないんです。あまりにもガラガラで、客目線でも「あ、これヤバいわ」って実感します。
入店時にはスタッフ総出のウェルカム拍手で「随分盛大にお迎えされるなあ」と感じましたが、
裏を返せばそれだけ接客に力を入れる必要性に迫られている、という穿った見方も出来ます。
そんなメイシーズも全くの無策という訳ではなく、(百貨店としては異例の)化粧品の値下げも積極的に行っています。
しかし、それでも人件費や実店舗運営コストは嵩み、価格競争力ではアマゾンに勝てないでしょう。
2015年から株価は下がり続け、配当利回りは一時7%を超える水準まで達しましたが、
減配リスクの織り込みも含め、迂闊に手を出せる銘柄でない事は確かです。
2018年から株価は反発しているものの、「今までの株価はマーケットの過度な悲観」だったのかどうか、
今後の動向を慎重に見守る必要があります。